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不可解ルーム01




夜の10時過ぎ。

やっと予備校から自宅まで帰り着いたヤシロは、エレベーターの中でため息をついた。受験まであと三ヶ月を切りわざわざ電車で四駅先の予備校まで通っているが、毎日の事となればため息が出るのも仕方がない。

単刀直入にいえば、疲れが溜まっていた。

家に帰ったら今度はセンター試験の勉強。予備校は楽しいけれど、勉強は楽しくない。
はあ、とまたため息をつくと、ヤシロの部屋のある階では無いのにエレベーターが止まった。


「――おうヤシロ、今帰りか?」


顔を上げれば赤い髪の男性が一人立っている。


「あー…シャンクス」
「どうした、えらく疲れてるじゃねえか」
「受験生は大変でね」
「へえ」


シャンクス。彼はヤシロと同じ階に住む独身男性だ。たまたま今回のように出会う事があり、気付けば随分と打ち解けていた。


「今日は予備校で何描いてきたんだ?」
「林檎とパスタの袋の着彩。着彩はキライ」
「来週模擬試験があるんだろ?キライとか言ってる場合じゃないじゃねえか」
「何で模試の事知ってんの」
「俺は顔が広いからな!」


そう言って頭をがしがしと撫でくり回す。疲れているヤシロはもう抵抗する気も起きず、ただじっとりと睨みつける。それを意に介さず、シャンクスは豪快に笑った。

彼はヤシロが美大志望だと知っている数少ない人物の一人で、いつも何かと気にしてくれる。彼の仲間から「お頭」と呼ばれているのにも頷けるような兄貴肌だ。欲しい言葉をくれる大人な人。


頭はぐしゃぐしゃになったけど、心は妙にぽかぽかした。



- - - - - - - - - - -
ONE PIECE:シャンクス

くっそー、ワンピの波来てるぜ。正直やっつけです。まあこの連載自体気分転換要素を含んでるからね、適当がモットー!
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絵描きかつ夢書き。
さんほらに目覚めてから何かが変わった。
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